Historic Return
ホロヴィッツの1965年カーネギーホール・ライブを久しぶりに聴いている。
いわゆる「Historic Return」というやつだ。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1939338
表舞台から遠ざかり隠遁生活をしていたホロヴィッツが10数年ぶりに公の場に姿を現した歴史的記録の録音である。
聴衆の反応は半端ではない。
ホロヴィッツの演奏の「研ぎ澄まされ感」というのも並大抵ではない。しかし、なぜかそこにあるのは「人間の弱さ」と「一抹の不安感」である。この録音はもともとは「編集された」代物であった。しかし、3年ほど前「Unedited」と称し、未編集バージョンが突如リリースされた。(未発表のDVD付で)
そう、当日のそのままをリアルに聴かせる音盤なのである。
ホロヴィッツの人となりは詳しく知らない。ほとんど興味を持ったことがなかったので文献もそうは読んでいない。
しかし、どうやら分裂気質、躁鬱的気質であったらしい。
残されたドキュメンタリーVTRを観るとやっぱり普通の人じゃないのはよくわかる。
世の中で天才といわれる人はそういうものなんだろうか。
芸術というもの自体「負の美学」であるゆえ、あまりに楽天的に生きる我々には想像もつかない独特な世界があるのかもしれない。凡人には見えてない世界があるのかも。。。
シューマン:幻想曲 ハ長調 作品17
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番 へ長調 作品68「黒ミサ」
追記
その後、これも久しぶりに「ホロヴィッツの思い出」というLDを観てみた。もちろん非常にポジティブにドキュメントしている映像なので、彼の「愛らしい、いい意味での子供っぽさ」がよくでていて微笑ましい。
こんなじじいになれたらいいな(笑)